本革と合皮の違いと特徴「どちらを選ぶべきか？」メリット／デメリット

2018年10月24日 2021年7月22日

素材詳細に記載されている「本革」と「合皮」ですが、一度は目にしたことありますよね。

なんとなくわかっていても詳しくはわからない。という方も多いはず。

ということで本記事では本革と合皮、一体何がどう違うのか？メリットとデメリットは？
そして「どちらを選ぶべきか？」をまとめてみました。

本革と合皮の違い

本革

合皮

【出典元・amazon.co.jp】

まずは、それぞれの特徴を見ていきましょう。

本革とは？

牛や羊といった動物の革を「天然皮革＝本革」と言います。一般的には牛ですが、ほかにも馬、ヤギ、カンガルー、シカ、日本ではブタなど種類は様々。

本革は動物の皮の一番外側、薄い表皮を取り除いた「真皮」という部分を使用し、毛穴が肉眼で見えるものもあります。

っでこの真皮が残ってる革のことを「銀面付」といい、英語にすると「グレインレザー」
つまり「銀付側は本革のこと」になります。

銀面は丈夫で耐久性に優れていますが、雨に弱い特徴があります。

※本革は使い続けるとどうなるのか？

使えば使うほどエイジングを起こし本来の味、風合いが出てきます。本革でよく見られる傷などは動物が生きていた時に出来た傷で、逆に「傷がある＝本革の証」です。寿命は10年程度。

合皮とは？

PVC

ナイロンやポリエステル生地上にポリ塩化ビニールやポリウレタン樹脂をコーティングして作ります。これを「合成皮革＝合皮」と言います。

編み物や織物をベースに、その上に樹脂層をのせるというイメージで、本革に見られるシワは人為的に作り出しているため見た目が本革っぽくなります。

しかし匂い、肌触りは再現できないので、見た目がよければいいという人向けです。

本革と違って耐久性に劣りますが低価で、耐水性に優れているのが特徴です。

※PVCとPUの違いについてはこちらをご参考ください。

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※合皮は使い続けるとどうなるのか？

合皮に使われるポリウレタンは空気中の水分と結合することで劣化してしまいます。使用していないのに劣化するのはこのため。ちなみにこれを「加水分解」と言います。寿命は3年程度。

本革と合皮の特徴を比べてみる(メリット／デメリット)

本革と合皮は見た目が似ていても全く別物になります。

それぞれの特徴をまとめた表を作ってみました。見比べてみましょう♪

本革と合皮の特徴

	本革	合皮
素材性	通気性がいい	水を弾く
寿命	長持ちする(10年程度)	長持ちしない(3年程度)
重さ	重い	軽い
価格	高い	安い

メリット／デメリット

本革
メリット	デメリット
・長持ちする。・高級感がある。・使い込むほど味が増す。・使い込むほど形が馴染んでくる。・小さい傷は自然に綺麗になる。	・価格が高い。・合皮に比べ重い。・雨に弱い。・手入れが必要(年に4回ぐらい)
合皮
メリット	デメリット
・価格が安い。・本革に比べ軽い。・雨に強い。	・長持ちしない。・見た目が安っぽい(高級感あるものもある) ・小さい傷は自然に綺麗にならない。・熱に弱く高温な場所だと劣化する。

本革と合皮を見分ける方法

商品の素材詳細を見ればわかりますが、自分でも確かめてみたいという方は以下のよう方法で本革か合皮かを判断してください。

断面を見て確かめる

本革	合皮
網状の層がある。	網状の層がない。

本革の断面は繊維質で網状の層になっています。一方合皮はコーティングが施され、この網状の層はありません。

擦れた部分を見て確かめる

本革	合皮
染色する前の色が出てくる。	ひび割れ布地が見えてくる。

本革は染料や顔料が使われるため色落ちすると本来の色が出てきます。一方合皮は経年劣化すると、ひび割れ剥がれおち布地が見えてきます。

顔料とは？

水やアルコールにとけず、着色する物にもなじまない不透明なもの。

表面を触って確かめる

本革	合皮
しっとりしていて柔らかく凹凸があるものもある。	ナイロン感がしてツルツル。押すと不自然にフカフカ。

本革は通気性があり触るとしっとり柔らかく革の種類によっては凹凸があります。一方合皮はポリウレタンコーティングが施され水分を弾くため手の水分が浮かんできます。ツルツルした手触りで押すと不自然に柔らかい。

折り曲げて確かめる

本革	合皮
しっとり自然に折り曲がる。	折れやすいものもあれば折れにくいものもある。そして曲がりは不自然。

本革は折り曲げると毛穴模様が浮かび上がり、しっとり自然に折れ曲がります。一方合皮は模様が伸びるだけで、曲がりも不自然。